ヘビらしいウロコを持たないものまで様々

【蛇革の種類について】
運気アップアイテムとして有名で、風水的にもとても縁起が良いとされているヘビ革ヘビ革財布は革財布の新調を検討されている方、新しい財布で運気アップされたい方、人と被らない個性的な財布をお探しの方におすすめしたいお財布でもあります。
ひとことに蛇革と言っても、その種類には様々なものがあります。
ヘビは地球上に、11科417属2389種存在すると言われています。
ワニやトカゲ等に比べて、ワシントン条約上、取引可能な種は数多くありますが、ここでは、革製品用として利用されている、代表的なものを取り上げてみます。
ヘビを含む爬虫類には、独自の鱗のほかにその種独特の斑紋・模様を持っています。
種によって斑紋を活かしたり、需要により斑紋を薬品処理で脱色する仕上げがあります。
また、ヘビ革はさばき方によってその表情が変わります。
◆F/C(フロントカット)
お腹側からさばくことによって、背中の細かいウロコがメインとなるので、繊細な印象を与えてくれます。
◆B/C(バックカット)
背中側からさばくことによって、メインとなるのは蛇腹部分なので、F/Cに比べてワイルドな印象を与えます。

それぞれのブランド製品イメージで、F/CとB/Cのどちらを使用するのかを選ばれます。
ヘビ革は、海に生息する水蛇やドホール、淡水に生息するカロング、陸上に生息するコブラやパイソン類などがありますが、中でも有名なところでは、やはりダイヤモンドパイソン(錦蛇)でしょうか。
ちなみに“パイソン”と呼ばれるものは、以下の3種類になります。
アミメニシキヘビ(一般和名); ダイヤモンドパイソン
商業名:Reticulated Python
学名:Python reticulatus
全身にダイヤ型の連続的な斑紋・模様があるところから、ダイヤモンドパイソンと呼ばれています。皮質の丈夫さや、大きさの点では利用度も高く、他の皮革には見られない美しさと、ワイルド感があります。
ビルマニシキヘビ(一般和名); モラレスパイソン
商業名:Molurus Python
学名:Python molurus
全身に不規則な図形模様があり、その個性的な斑紋模様が、ファッション界で人気を得ています。
皮質の丈夫さ、サイズが大きいなどの利点もあり、アミメニシキヘビ(ダイヤモンドパイソン)と共に、ヘビ革の主力として、幅広く各種製品に使用されています。 ちなみに沖縄の蛇皮線にはこの皮が使用されています。
レッドパイソン(ショートテール)なども寸胴で取り都合も良い蛇革だと思います。
ヒイロニシキヘビ(一般和名); レッドパイソン(商業名)
商業名:Red Python or Short-tailed Python
学名:Python curtus
この種の特徴としては、尾部が短く胴が太い体型をしており、身体全体が赤味を帯びているところから、緋色錦蛇と呼ばれています。

パイソンに比べて少し小さなサイズでは水蛇やコブラ、ウィップスネーク、
変わったところではド・ホールなどがあり、淡水に住むカロングも忘れてはいけませんね。
エラブウミヘビ(一般和名); 水蛇
Sea Snake(商業名)
学名:Laticauda semifasciata
キングコブラ(一般和名); コブラ
商業名:Cobra Snake
学名:Ophiophagus hannah
ヤスリミズヘビ(一般和名); カロング
商業名:Karung Snake
学名:Acrochordus javanicus
カロングは淡水に生息し独自のウロコ模様を持つ美しくて軽量、尚且つ非常に丈夫で希少性が高いヘビ革です。
猫の目を持つことからついた別名が『キャッツアイ Cat's-eye』
Cat's-eye/カロング革について詳細な情報はコチラ
また、パイソン革などは場所によって厚みが一定ではないために、職人の技量が問われる素材でもあります。
頭の方は薄く、尻尾の方は厚くなっているので、もしもへび革をみかけることがあったら比べてみて下さい
パイソンを含めたヘビ革は、グレージング仕上げで高級感のある艶感をお楽しみいただけるほか、マット仕上げでは柔らかさと自然な艶感が増していくエージング(経年変化)をお楽しみいただけるアイテムでもあります。
そんな多種多様の表情をお楽しみいただけるへび革ですが、レザーの素材にも時代によって流行り廃れがあるわけです。
今から30年ほど前は、水蛇が流行していて毎日沢山の水蛇が流通していましたが、現在では取り扱っているブランドはほぼ無いといってもいいくらいです。
【読売巨人軍終身名誉監督ー長嶋茂雄さんのブルゾンの値段は!?】
水蛇以外で一世を風靡したエキゾチックレザーのアイテムのひとつに、オーストリッチがあります。
以前・・・もう20年以上経ちますかね、オーストリッチバブルといったものがありました。
需要と供給のバランスから、オーストリッチの皮革の値段が高騰し、1デシ(10センチ四方)あたりの卸し単価は1000円のも届かんばかりの勢いでした。
オーストリッチ一枚、1デシ1000円として計算すると150デシとして、150、000円という、そのオーストリッチが一回の商談で300枚ほど動いたりと、それはそれは凄まじいものがありました。
当時、読売巨人軍ジャイアンツの監督をされていた長嶋茂雄監督が着ていたオーストリッチのブルゾンが上代300万円といわれていました。
それほど儲かるなら・・・と、オーストリッチに大勢の業者が群がったために需要と供給のバランスが崩れて、それに伴って値段も崩落していくこととなるのですが・・・。
エキゾティックレザーに限ったことではないのですが、‘レザーとは生命の歴史’だと思っていますし、エキゾティックレザーに興味や関心がなかった人たちにもその存在を知っていただきたいとの気持ちがあります。
海〜淡水〜陸上に生息する希少で美しい革素材の魅力を伝えていければと思っておりますので、宜しくお願い申し上げます。
蔵前のショップでは、数々の財布などの製品はもちろんですが、珍しい革素材などもご覧いただくことができますので、蔵前にお立ち寄りの際は遊びにいらしてください。
お待ちしております。
世の中には千差万別な素材、多種多彩な色合いのお財布があります。
エキゾチックレザーにも色々な種類があって、それぞれの生命たちの軌跡が映し出されたかのような皮革の表情たちは“天然のアート”といっても過言ではないのかもしれません。
