合成皮革はレザーじゃない!?
レザーと聞くと皆さんは何を思い浮かべますか?
今日では、レザーというと合成皮革や天然皮革を思い浮かべる人も少なくないでしょう。
そんな一般的になっている合成皮革ですが実は皮革とは無関係なのをご存知でしょうか?
今回の記事では合成皮革とは何なのか? また合成皮革のメリットとデメリット、についてまとめようと思います。
合成皮革とは
合成皮革とは、人工的にレザーに似せて作られた素材のことを指します。
略して合皮やフェイクレザーなどの呼ばれ方をすることもあります。
ほかにも人工皮革というものなどもありますが、作り方や素材の違いです。
皮革といっても、レザーに似せて作られた素材なので、その素材はポリウレタン樹脂や塩化ビニル樹脂などの合成樹脂により作られています。
ポリウレタン樹脂性の合成皮革はPUレザー、塩化ビニル樹脂性の合成皮革はPVCレザーと呼ばれます。
わかりやすく言えば天然皮革に似せたプラスチック性の素材ですので、レザーとは全くの別素材なんです。
最近注目されている「サスティナブルユース」(持続可能な利用)の観点から言っても、太古の昔より人々と共に歩んできた皮革の歴史とは相反するものであります。
また本革は革の表面に吟面がついた革を指し、それに対して床革は革の表面にある吟面を取り除いた内側の部分を指します。
サスティナブルユースについてのご説明は、『CITES(ワシントン条約)』と『JRA』をご参照ください。
合成皮革のメリット
1◇水に強く細かい傷に強い
2◇価格が安い
3◇手入れが簡単
1
◇合成皮革は先ほど書いた通りプラスチックなので、耐水性があります。
また、爪などでひっかいてもプラスチックなので傷にならず、元に戻ることも多いです
例えば、雨に日に使うレザー風の長靴やバッグなどの場合は合皮の使用が適正でしょう。
また、ランドセルや学生のローファーなどに使用されていることも多いのもうなずけます。
2
◇合成皮革は、天然皮革と比べて価格が安いです。
というのも、先ほど書いた通り、レザーではなくプラスチックです。
わかりやすい例でいえば、金色の合成金属と純金で価格が違うようなものです。
金色ではあるものの合成金属なので純金とは関係のない金属であるように合成皮革は天然皮革とは全くの別素材なのです。
そんな合成皮革は長く使うというよりは、アイテムを増やしたい時などにお買い求めやすいのはメリットといえるでしょう。
たくさんのアイテムが欲しいけど手入れは面倒な人などは合成皮革があっているかもしれません。
プラスチックに油を塗っても、クリームなどを塗っても、ほぼ意味がありませんし、場合によっては劣化する可能性もあるのであまり何もしない方が無難でしょう。
3
◇手入れについては簡単というよりは何もしなくて結構です。
乱雑に扱わなければ大丈夫でしょう。
合成皮革のデメリット
1◆エイジング(経年変化)がない
2◆防熱性が低い
3◆耐久性が低い
1
◆エイジングとは、使い続けていくうちに自分の手に馴染んで、艶感や色合いがレザー(皮革)独特の風合いが増してくることです。
また合成皮革は伸びることもないので合成皮革の革靴の場合、自分の足になじんでくるということも起こりません。これは財布やレザージャケットにも言えることです。
ジャケットがなじむこともないですし、財布などの革製品などのように手になじむこともありません。
2
◆防熱性が低いというのは、合成樹脂なので、暑い日などにそのまま放置しているとほかの合成樹脂などとくっついたり塗装が剥がれ落ちるなどの問題を抱えています。
なので、メリットで書いた手入れが簡単というのも状況によるということになります。また、こすってしまったりした場合に防熱性が低いために溶けてしまうこともあります。
3
◆耐久性については短い期間については耐久性はありますが、合成皮革自体が大体の場合2〜3年ほどの寿命しかありません。
それを超えるとボロボロになってきてしまいます。天然皮革では数十年以上使えることも多々ありますが、合成皮革の場合にそのように長く使えることはありません。
天然レザーと合成皮革の比較
■合成/人工皮革(フェイクレザーなど)
価格が安価で手入れは殆ど必要がないが、2〜3年で劣化が始まる “経年劣化” の為長く使い続けることができない。
■レザー(天然皮革)
合成皮革に比べて価格は高く水や湿気、紫外線などに気を使って使い続ければ、10年〜20年と使い続けることが可能で、“経年変化(エージング)” による風合いの変化を楽しめる。
ちなみにですが、天然皮革の貿易を50年以上しているリボーンですが、天然皮革を使用している社員や天然皮革に携わっている人の場合、合成皮革のことをレザーや皮革と呼ぶことはないです。
というのも確かに天然皮革にはないメリットもあるのですが、何度も書いていますが、素材自体が全くの別物なんです。
合成金属のことを純金と言って売ることはないのと同じです。
天然皮革には長い歴史がありますが合成皮革にそのような歴史はありません。
◇サスティナブルユース(SDGs)ー持続可能な資源として
皮は主に食肉の副産物として生産されます。
人類が肉食を続ける限り、皮は副産物として産出され続けます。
皮を革として使用することを控えると、今度は大量の皮を廃棄物として処理することが必要となります。
皮を革として利用することは、副産物の有効利用として人類の歴史の中でも最も古いものの一つとして考えられ、一説には弥生時代より古くから使われてきたという話もあります。
一つの生命をムダにすることなく貴重な資源として共存していく生き方は、本当の意味でのサスティナブルユース(SDGs)と呼べるのではないでしょうか?
枯渇する資源を原料とする石油製品やプラスチックとは根本的に異なり本来環境に優しい製品といえます。
個人的な意見ですが、SDGs(持続可能な開発目標)として、地球環境の為にとビニール袋が有料化されましたが、合成皮革は有料ゴミ袋のようなもので、天然皮革はエコバッグ(マイバッグ)のようなものかな?と思うのですが皆さんはどうですか?
皮革製造で大量の汚水や臭気等を排出するので公害の元のように考えられがちですが、日本では、鞣し工場からの排水は個別企業の排水処理施設あるいは下水道に排出され終末処理場で浄化されて河川、海に流入します。したがって、皮革排水が河川を直接汚染していることはありません。
臭気は原皮の臭気あるいは脱毛工程での硫化水素臭、脱灰工程でのアンモニア臭が主な発生源ですが、広範囲に拡散することはありません。
ちなみに、よく聞く『レザークラフト』とは、天然皮革を素材に用いて工芸をすること で、その時間をや皮革製品を作る工程を楽しむものです。
その皮革の中には、牛革、馬革、羊革、豚革、ヤギ革、鹿革などに加えて、エキゾチックレザー(鮫革、エイ革、アザラシ革、象革、カバ革、カエル革、アシカ革、トカゲ革、ダチョウ革、魚革、ワニ革、蛇革、毛付革等)も含まれます。
リボーンでは、皮革の販売も行っておりますので、お気軽にお問い合せ下さい。
★皮革販売お問い合せはコチラ
また、弊社と30年近いお付き合いがある『レザーメイトさとう』さんではレザークラフト教室などを定期的に開催されているそうなので、ご興味ある方はお問い合せされてみてはいかがでしょうか?
『レザーメイトさとう』さんでは、様々な革のアイテムが入手できますよ。
太古の昔より人は、他の動物と共に生活してきました。
生存競争の中で淘汰されるもの、生活や環境に適応して生き残っていくものがあります。
そういった意味では、合成皮革も ‘新しい人間の知恵’ と呼べるのかもわかりません。
ただそこには、脈々と受け継がれてきた “生命の軌跡” は存在しません。
世の中には千差万別な素材、多種多彩な色合いのお財布があります。
エキゾチックレザーにも色々な種類があって、それぞれの生命たちの軌跡が映し出されたかのような皮革の表情たちは“天然のアート”といっても過言ではないのかもしれません。
そこに人の努力や経験、知識などが積み重なって、様々なエキゾチックレザーを染色して時によっては更なる加工工程を踏まえたものなどもあります。
色合いとはまた違った“革感”をお探しの方はエキゾチックレザーも選択肢の一つとして考えていただければ幸いです。
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