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爬虫類皮革の代表的なものがワニ革です。現在、世界中に生息しているワニは、3科9属23種と言われています。
クロコダイルといえば、ワニ革の総称としても使われることが多くなった今日ですが、大きく分類すると2種類
“アリゲーター”【ALLIGATORIDAE】
“クロコダイル”【CROCODYLIADE】
その【ALLIGATORIDAE】の中にカイマンは分類されます。
カイマンを細かく分類すると数種類に分けられるのですが、骨質部(カルシウム)による硬さの違いなので、代表的なものをご紹介させていただきます。
より厳密なワニ革の種類については
【◆エルメス,シャネル,ルイヴィトンなどの高級ブランドも認めた魅力とは その1】をご覧ください。?
◆カイマン
商業名:Central American Caiman
学名:Caiman crocodilus fuscus
パナマメガネカイマンは、メガネカイマンに比べ、骨質部が少なく柔らかいところから、比較的広い範囲の製品に用いられています。
また近年では、鞣し・仕上げの技術の向上により多様な仕上げも可能となり、ファッションに合わせた、ソフトなマット仕上げの革も生産され、腹部及び背部を活かしたハンドバッグ、小物類が多くつくられています。
生息地は、中央アメリカです。現在は、コロンビア、ベネズエラより養殖によるカイマンの皮・革が、アメリカ、ヨーロッパ、シンガポール、タイ、日本などへ広く輸出されています。
仕上げとしては大きく、光沢のあるグレージング仕上げ(有名なところではクロコを使ったエルメスのバーキン等)と、マット仕上げ(よくいわれるエージング(経年変化)はコチラです)に分類されます。
お腹がメインのベリー(Berry) と、背中がメインのホーンバック (Horn back) とがあり、四角い形状のお腹の部分を竹腑(たけふ)、わき腹付近の丸みのある部分を玉腑(たまふ)と呼びます。
クロコダイルやアリゲーターなどと異なる“カイマン”ならではの特徴としては、お腹の竹腑(たけふ)にあります。
カルシウムが非常に豊富なので、ゴツゴツとしていて他のワニ革と比べて硬いのです。
昔は、大きなサイズのカイマンは、わき腹の玉腑(たまふ)のみを“サイド”として時計ベルトとして使用されていましたが、現在では鞣し技術が向上したのでハンドバッグから小物類へと様々な製品へと生かされております。